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エーベックの作用機序

aAVC(人工アジュバントベクター細胞、エーベック)は、次のステップで効率よく連続的に自然免疫および獲得免疫の両者の活性化を誘導します。

  • 1. エーベックによってNKT細胞を活性化する。
  • 2. 活性化したNKT細胞がさらにNK細胞の活性化を誘導する。
  • 3. 活性化したNK細胞とNKT細胞がエーベックを攻撃・破壊する。
  • 4. 破壊されたエーベックの中からがん抗原が放出される。
  • 5. 未成熟の樹状細胞が、がん抗原を含むエーベックの細胞断片を取り込む。
  • 6. 活性化したNKT細胞により樹状細胞の成熟化が誘導される。
  • 7. 成熟した樹状細胞ががん抗原の抗原提示を行う。
  • 8. がん抗原に特異的なキラーT細胞が誘導される。
  • 9. キラーT細胞の一部がメモリーT細胞として維持され、長期記憶免疫が誘導される

静脈内投与

エーベック技術

エーベック技術は理化学研究所で開発された細胞治療薬を製造する技術です。 ヒト由来培養細胞をベースに、細胞内にがん抗原タンパク質を発現させ、さらに細胞表面にNKT細胞のリガンドであるαGalCerを提示させたエーベックが治療薬となります。 本技術は発現させるがん抗原を入れ替えることで、さまざまながん種に特異的な細胞治療薬が提供できます。またがん以外にも感染症の治療にも応用できることが証明されています。 本技術により、だれにでも投与でき副作用の少ないがん細胞治療薬の製造が可能となりました。

エーベック技術の利点

安定した品質とコストの抑制
安定した品質で大量に調製可能な培養細胞を利用するため、自家細胞と比較して製造コストを抑制することができます。
広い適用範囲
がん抗原たんぱく質の全長を発現させるため、ペプチドワクチンのように患者さんのHLA拘束性を考慮する必要がなく、だれにでも投与可能です。
高い抗腫瘍効果
自然免疫と獲得免疫の両者を同時に効率的に活性化することにより、高い抗腫瘍効果を発揮することが明らかになっています。
また複数種類のキラーT細胞が誘導されるため、がん細胞の免疫回避に対しても高い効果を示すことが期待できます。
効果の持続と予防効果
エーベック投与により誘導されたキラーT細胞の一部は記憶免疫として長期間維持されるため、治療のみならず予防(再発・転移防止)の効果が得られます。

エーベックの製造および投与方法

エーベックは、ヒト由来培養細胞株に、がん抗原およびCD1d分子のmRNAとαGalCerを導入することで作製されます。 エーベックは患者さんの体内で増殖しないように不活化処理がされた後、チューブに封入して凍結保存されます。 使用直前に解凍し、患者さんへ静脈内投与を行います。

ヒト由来培養細胞株

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